〈前夜〉を生きる

Living on the Eve

2020.7.3 FRI-10.11 SUN

DOMANI plus Online 2020:
Living on the Eve

Japanese Contemporary Artists
from the Overseas Study Program
of the Agency for Cultural Affairs, Japan

出展作家 Artists

  • 山内光枝

    YAMAUCHI TERUE

  • 山本 篤

    YAMAMOTO ATSUSHI

  • 加藤 翼

    KATO TSUBASA

  • 小金沢健人

    KOGANEZAWA TAKEHITO

  • 奥村雄樹

    OKUMURA YUKI

  • 田村友一郎

    TAMURA YUICHIRO

  • 青山 悟

    AOYAMA SATORU

  • やんツー

    YANG02

ごあいさつ About the exhibition

この春以来のパンデミックで、国内外でつぎつぎに展覧会、芸術祭、アートフェア、公演の延期や中止に直面するなど、わたしたちは深い文化的な中断を体験しました。若手中堅美術家の支援を第一義として毎年開催されてきた「DOMANI・明日展」は、再び日常への一歩を踏み出す作家たちとの連帯、共感を示すべく、この「DOMANI・明日展plus」をオンラインで緊急開催することとしました。本展では、文化庁の「新進芸術家海外研修制度(在外研修)」の経験者から、オンライン展に親和性のある手法を用いる7作家、さらにゲスト作家として青山悟を招きました。

本展のサブタイトルを「〈前夜〉を生きる」としました。わたしたちは今年初頭の「DOMANI・明日 2020」展にて、そのサブタイトルを「傷ついた風景の向こうに」とし、20世紀以降の大きな自然、人為的災害の「あと」を現代作家の表現にみる試みを行いました。しかし、その開催中からコロナ禍の「予兆」に遭遇することになりました。わたしたちは「災後」だけでなく次の「災前」を――災害と災害の「あいだ」を生きている。それを「〈前夜〉を生きる」という言葉に込めて、参加作家に投げかけました。国際的な移動や発表を前提に活動してきた作家たちが、未曽有の「ロックダウン」状態のアートシーンに遭遇するなか、速やかに準備した試みをご高覧ください。

最後になりましたが、本展の開催にあたり、ご尽力いただいた作家、関係者のみなさまにこころよりお礼申し上げます。

2020年7月
主催者

The pandemic that erupted across the globe early this year cut a swathe across the cultural calendar, forcing us to face the postponement or cancellation of exhibitions, art festivals, art fairs and performances, in Japan and elsewhere. With the primary purpose of the “DOMANI: The Art of Tomorrow” exhibitions being to assist up-and-coming artists, the DOMANI organizers have responded urgently with plans for a “DOMANI Plus” exhibition online, the idea being to demonstrate solidarity and support for the artists as they take their first steps back to normality. This exhibition consists of work by seven past participants in the Overseas Study Program of the Agency for Cultural Affairs, Japan, who employ in their work techniques especially suited to the technology and medium, joined by Aoyama Satoru as guest artist.

The subtitle for this exhibition is, “Living on the Eve.” “DOMANI: The Art of Tomorrow 2020” staged during January–February had the subtitle “Landscapes in Our Age: Scarred and Reborn,” and was an attempt to examine the aftermath of major natural and manmade disasters since the 20th century as seen in the work of contemporary artists. During this exhibition however, portents of the corona-catastrophe to come were already emerging, and it would appear that in fact we live not only in the wake of disaster, but constantly on the brink of the next disaster; in the “interlude” between one disaster and the next. Hence “Living on the Eve,” the theme posited for the artists participating in this online show. We are pleased to bring you a very special exhibition featuring a group of stellar young artists hitherto accustomed to traveling and exhibiting internationally, assembled amid the current unprecedented lockdown of the art scene.

In closing, we would like to express our sincere gratitude to the artists and all those who have helped make this exhibition a reality.

The Organizers
July 2020

Living on the Eve 〈前夜〉を生きる

YAMAUCHI
TERUE

山内光枝

Artist comment

潮汐 | Tides

2012–2020 | 04’36” | SD video converted to HD, smartphone-recorded HD video

©Yamauchi Terue

YAMAMOTO
ATSUSHI

山本 篤

漂う者たちの会話 | Conversations of drifters

2019–2020 | 08’39” | Video

I

2019–2020 | 07’38” | Video

KATO
TSUBASA

加藤 翼

Guerrilla Waves

2017 | 05’57” | Video

Courtesy Mujin-to Production

Tokyo Loop

2014 | 06’08” | Video looped

Filmed by Ghani, courtesy Mujin-to Production

KOGANEZAWA
TAKEHITO

小金沢健人

Artist comment

433 is 273 for silent prayer

2020 | 04’33” | 4K video with stereo sound

©Koganezawa Takehito

OKUMURA
YUKI

奥村雄樹

Artist comment

東京都現代美術館とアーティスツ・ギルドの協働企画「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」展にてダン・ペルジョヴスキの展示空間で同氏にインタビューしたときの映像

A video that I shot while interviewing Dan Perjovschi in his installation for the group exhibition MOT Annual 2016: Loose Lips Save Ships co-curated by Artists’ Guild and the Museum of Contemporary Art Tokyo

2016–2020 | 37’16” | Smartphone-recorded HD video with additional subtitles

Courtesy Misako & Rosen, Tokyo

TAMURA
YUICHIRO

田村友一郎

Artist comment

Ars

2017 | 10’46” | HD video with stereo sound

Courtesy the artist and Yuka Tsuruno Gallery

AOYAMA
SATORU

青山 悟

Artist comment

Everyday Art Market

2020 | 09’00” | Video

©Aoyama Satoru, courtesy the artist and Mizuma Art Gallery

YANG02

やんツー

Artist comment

ポストヒューマニズムのためのオンライン会議 | Teleconference for Posthumanism

2020 | Live streaming video

キュレイターズ・ノート 〈前夜〉を生きる
林 洋子(文化庁・芸術文化調査官)
Curator's note: Living on the Eve
Hayashi Yoko (Senior researcher/curator, Agency for Cultural Affairs, Japan)

わたしたちはカタストロフの前夜にいる。
わたしたちは、カタストロフが起こらないようにと願いながら、カーテンをそっとめくるようにして「前夜」の只中を通り過ぎる
(関口涼子「これは偶然ではない」2011年3月15日の記述)

この展覧会は、2020年4月7日から5月25日の間、コロナ禍により「緊急事態宣言」が東京に出されていた間に着想、準備された。その後、テクニカルな準備期間として1か月強を要したが、まぎれもない「ロックダウン」の産物である。

「DOMANI・明日展」は例年1〜2月に国立新美術館(東京)で10名余の作家による大規模展を行うもので、前回、「DOMANI・明日2020」展は東京オリンピック・パラリンピックを夏に控えて、記念展「傷ついた風景の向こうに」を催した(2020年1月11日~2月16日)。普段とは異なるテーマ性の高い企画とし、「戦後75年」の始めに、20世紀以降の大きな自然、人為的災害(カタストロフ)の「あと」を現代美術家の表現に見る試みとした。例年を上回る好反応の一方で、2月に入って国内での感染例が広がり、毎週末のトークイベント時には人の密集に気をもむことになる。そして2月半ばに無事、会期を満了して作品返却にまわった時期に、次々と美術館が臨時休館に入り、3月半ばには、国内の美術館界は事実上、フリーズ状態となる。

緊急事態宣言が発令され、各館が一斉に今年度の展覧会予定を見直しに入った。やむなく延期や中止となる企画も続出するなか、DOMANI 2021展にも予定していた国立新美術館での開催の危機が判明する。この段階で、われらは緊急事態下、会場がなくても、そして感染拡大(パンデミック)下でも準備、実現しうる、若手中堅作家の支援を貫く企画の可能性があるか、という命題に直面することになる(結果的には、DOMANI 2021展は2021年1月〜3月で開催確保)。

その答えは、単に従来型美術展の代替や縮小版ではない、新しい形を目指し、オンラインによる展覧会のあり方を模索するという挑戦だった。この時点で、DOMANI展アート・ディレクターと在外研修の経験を持つ見増勇介氏と、サイト・デザインやオンライン展の知見豊かな中本真生氏らを加えたチームを組み、以下の方向性を設定した。

  1. 「ロックダウン」状態下、作家、キュレイター、デザイナー、編集者、事務方みながstay homeで、リアルなミーティングなしにオンライン等での打ち合わせで成立させる。
  2. 作品や作家の移動や展示経費を要しない分、コロナ禍で経済的に窮している(であろう)フリーランスの若手中堅作家に、迅速に作品発表の機会と出品料をもたらす。

この時期、夏の芸術祭の延期や中止が続々と発表されていた。一刻も早くアクションを起こすべく、DOMANI本展より小規模でキュレイションの度合いを高めた既存企画「DOMANI・明日展 plus」の枠を使い、ヨコハマトリエンナーレ2020の会期にあわせ7月~10月開催として、作家選定に入る。

一方、3月の段階から中止が続いたアートフェアやギャラリーでの展示はカタログ的にオンライン公開が進み、連休前には、美術館で設営後に中止となった会場を写真や映像によりオンラインで見せる試みも始まっていた。しかし、チームではこうした先例とも異なり、公開形式は映像でも映像展ではないものとする共通認識が早い段階で固まった。

つまり、「プラットフォーム」=画面設計と「コンテンツ」=作家選定が車の両輪となって同時に進行したのである。デザインしつつ、作家と交渉し、何人か決まると、デザインの方向性を定め、展覧会テーマを固めていくという、非常にスリリングな時間を5月の連休の時期に共有することになる。未曽有のロックダウン状態で、平時なら国内外に出かける作家や関係者がstay homeする、密度の濃い創作の時間を過ごす(であろう)タイミングで集中的に話をまとめ、作品を確保できるとの予感もあった。テクニカル・チームより、横スクロールのプラットフォームが提案されたのもこの時期。オンライン展ならではの特性を活かしつつ、現実の美術展体験――動線にそった鑑賞――とも重なる、実験的な発想を受けとめた。

展覧会のサブタイトル「〈前夜〉を生きる」は、パリ在住の作家・関口涼子氏の新著『カタストロフ前夜 パリで3・11を経験すること』(明石書店、2020)から着想した。同書は今回のパンデミック「前夜」、2020年3月11日に刊行された。収録三作品の冒頭に置かれた「これは偶然ではない」は「前夜のことから書き始めよう」と始まり、東日本大震災の前日から4月末までの出来事をクロニクル形式で書いたもの。2011年10月にフランス語で出版された著作の、作家自身による翻訳である。

「今回、震災からほぼ10年近くが経過して、この作品を翻訳しながら、忘れてしまっていたことがあまりにも多いことに驚きました。新たに思い返すエピソードだけでなく、その時の不安、苛立ち、悲しみなど、年月を経て遠くなっていた気持ちまでが蘇ってきたのも、思ってみなかったことでした」
「9年という時間が経った今、震災後すぐに書かれた作品が、もしかしたら『あの日』を生きなおすアーカイブの意味を持つことができるかもしれないと感じています」
(関口涼子『カタストロフ前夜 パリで3・11を経験すること』「あとがき」より)

この10年物のクロニクルに心が大きく震えたのは、今回、本展の企画趣旨を候補作家に伝えた際、年齢的には最大で10歳ほどの開きがあっても(1973年生–1984年生)、多くが「3・11」の記憶を濃厚に語りだし、「2020」の世界規模のパンデミック体験と相対化していたことと照応したからである。当時、余震や水や電力不足の中であんなにも考えたことを、10年も経たずに忘却している自らに気づいたわたしたち。「ひとつ前の」「カタストロフ」を「生きなおすアーカイブ」の意味を帯びたテキストにこのタイミングで出会って、本展覧会を、いつか「生きなおすアーカイブ」とするために、あえて「緊急事態宣言=ロックダウン」中の構想として封じ込めたいと考えた。いつ緊急事態宣言が解除されるのか、出口が見えない日々の経験を「前夜」と読みなおすことこそ、「明日(ドマーニ)」という名前を持つこの展覧会のミッションではないだろうか。

DOMANI展は美術館付ではない企画だからこそ、複数の機会を通じてリアル展示とオンラインを往還する可能性を持つ。今回の試みは、オンライン化そのものが目的ではない。田村友一郎加藤翼山内光枝やんツーは近年のDOMANI展経験を持ち、その出品作との関係性、発展性から作品を提案してくれた。小金沢健人もDOMANI plus展歴がある。山本篤は2021展の出品を予定し、本オンライン展での上映作品は半年後に美術館での映像インスタレーションとしてリアルを回復することになる。一方、欧州在住の奥村雄樹の参加も、限られた予算内で、作家・作品の移動費が伴わないからこそ実現できた。かれらは今回の出展作において映像表現を主体としているが、映像作家ではない。

本展の「動線」は、キーワードの連鎖とした。キュレイターとテクニカル・チームは、展示室を遊歩するように、この流れで鑑賞されることを願うが、すべてを体験するには最低でも一時間以上要するため、結果的には多様なサンプリングになるのかもしれない。2012年の旧作を、今回の感染症で強く意識するようになった「呼吸」をテーマに再編した山内の撮影地は東アジアから東南アジアの海に広がり、続く山本の2映像は在外研修先のベトナムの旧都フエやその近郊で撮影した、「水辺」に漂う「自己」を浮かび上がらせる。いまも社会主義を掲げるベトナムでの「表現の自由」は、加藤による,同じくフエで国旗の下「舟(ボート)」をひっくり返すパフォーマンス映像につながる。加藤の二点目の映像は震災後の東京の首都高速をトラックが走る「ループ」再生で、それは小金沢の無音のレコードの「回転」へと展開する。続く、奥村のインタビュー映像は「表現の自由」をテーマにしつつ、そのベースにある個と公、被撮影者と撮影者のパワーバランスを露わにし、田村は猿という人間ではない存在による撮影=「技術(アルス)」の構造を浮かび上がらせる。

古い工業用ミシンという「技術」を活動基盤にすえているのが、ゲスト作家の青山悟である。彼は在外研修経験者ではないが、美術教育を米英で受けており、本展が対象とする、国際的な移動や発表を前提にこれまで活動してきた作家の典型といえる。コロナ禍が拡大する4月4日に青山が立ち上げた「Everyday Art Market」のプロジェクト/サイトは、まさに「生きなおすアーカイブ」の可能性、意識をはらむ。制作自体は時事的なモティーフを扱ったミシン刺繍という手触り感のある現物だが、それをオンラインで販売、郵送というソーシャル・ディスタンスを保つ方法で流通させる。さらに今回の出展作は、購入者が撮影した生活空間での写真映像をフィードバックしてもらい編集するという、直接対面のプロセスなしに成立したコンセプチュアルな制作となっている。

本展の最後は、メディア・アーティストであるやんツーによる《ポストヒューマニズムのためのオンライン会議》で、ライブ配信動画という手法はほかの作家と異質だが、stay homeで一気に日常化したオンライン・ミーティングによるコミュニケーションのあやうさを挑発する。

この展覧会がスタートする頃には、「解除」後の「日常の薄い層を絶えず重ねる」街に戻って、鮮明だった2か月弱の「非日常」の記憶は薄れているだろう。それでも、わたしたちはつねに二つのカタストロフ――過ぎ去ったばかりのものと、そしてこれから来るであろうもの――の間、〈前夜〉に身を置いているのであり、会期の3か月が終わるまで、何の「前夜」を生きているのか予想はつかないが、覚悟はできている。

We are on the eve of catastrophe.
Pulling back the curtain briefly, we pass through this “eve,” hoping catastrophe does not occur.

(Sekiguchi Ryoko, from Kore wa guzen de wa nai (“It’s no coincidence”), entry for March 15, 2011) *

This exhibition was conceived and prepared while Tokyo was under a state of emergency from April 7 to May 25, 2020, due to the COVID-19 pandemic. Just over a month more was then spent on technical preparations. “Living on the Eve” is without a doubt though, a “lockdown baby.”

In a normal year the “DOMANI: The Art of Tomorrow” exhibition is a large-scale show featuring ten or so artists, held during January-February at The National Art Center, Tokyo. The most recent, DOMANI 2020 with the subtitle “Landscapes in Our Age: Scarred and Reborn,” was staged from January 11 to February 16, 2020 as a special exhibition ahead of the Tokyo Olympics and Paralympics scheduled for the summer. More thematic than previous years, the 2020 DOMANI attempted to identify in the expression of contemporary artists the “aftermath” of major natural and manmade catastrophes of the 20th and 21st centuries. This included a nod to 2020 as the 75th anniversary of the end of World War II. As the response to the exhibition surpassed that for any previous DOMANI, by February the number of COVID-19 cases in Japan was growing, and we were becoming concerned about people congregating at the talk events scheduled every weekend. Then just as the show came safely to its scheduled close in mid-February, and the time came to return the works on loan, a succession of museums announced temporary shutdowns, and by mid-March the Japanese museum sector had, to all intents and purposes, gone into hibernation.

Once the state of emergency was declared, Japanese museums began to review their exhibition schedules for the rest of the year. As show after show was postponed or canceled, it became obvious that the scheduled staging of DOMANI 2021 at The National Art Center, Tokyo was also at risk. At this point we were confronted with the crucial question of whether there was any possibility—under a state of emergency, and without a venue, moreover in pandemic conditions—of being able to prepare and bring to fruition an exhibition that would maintain the DOMANI support for emerging and mid-career Japanese artists (ultimately, The National Art Center, Tokyo was in fact secured for DOMANI 2021 from January to March 2021).

The answer lay in finding a way to design a new form of online exhibition that would not simply be a substitute for a conventional art exhibition, or an abridged version of one. At this point I assembled a team including former DOMANI art director and overseas study program alumnus Mimasu Yusuke, and Nakamoto Masaki, who has an in-depth knowledge of site design and online exhibitions, and decided to take the following approach:

  1. With artists, curators, designers, editors, and administrative staff all staying at home, the exhibition would be organized without meeting face-to-face, eg online.
  2. Funds saved on transporting works and artists and displaying works would be used to expedite this opportunity for freelance emerging and mid-career artists, likely suffering financially due to the COVID-19 crisis, to present their work, and to pay exhibition fees to them without delay.

Around this time, a succession of arts festivals scheduled for summer were postponed or canceled. To get our project up and running as quickly as possible, we employed the framework used for the existing “DOMANI plus” exhibitions, which are smaller in scale and more intensely curated than the main DOMANI exhibition; scheduled a show for July–October 2020 to coincide with the Yokohama Triennale dates, and began selecting the artists.

Meanwhile, exhibits from the series of art fairs and gallery shows that had been canceling since March were starting to appear online, in catalog-style format, and by just prior to the Golden Week holidays in late April/early May, attempts were also underway to present online photos and video footage of museum shows that had canceled after installation. However as a team we agreed from the onset that unlike these earlier examples, although our exhibition would be presented in video form, it would not be a video exhibition as such.

That is to say, the “platform” ie screen design, and “content” ie artist selection, advanced simultaneously, in tandem. While working on the design, we negotiated with artists, and once we had a few confirmed, set the direction for the design, and began to firm up the theme of the exhibition, sharing a very exciting Golden Week together (though apart) in the process. We predicted that under the unprecedented lockdown conditions, artists and other relevant people who would normally be absent, either elsewhere in Japan, or overseas, would be at home likely taking the opportunity to concentrate on creating, so thought this would be the time to swiftly bring everything together, and secure the works we wanted. It was also around this time that our technical team suggested employing a horizontal scrolling platform. We saw this as an experimental concept that would utilize the features exclusive to online exhibitions, while also replicating the experience of a real art exhibition, ie that of following a designated or recommended viewing route.

The subtitle for the exhibition, “Living on the Eve,” was inspired by Katasutorofu zenya: Paris de 3/11 wo keiken suru koto (On the eve of catastrophe: experiencing 3/11 in Paris) , the latest work by author and long-time Paris resident Sekiguchi Ryoko. Sekiguchi’s book was released on March 11, 2020, the “eve” of the COVID-19 crisis, also, coincidentally, the date on which the WHO declared the spread of COVID-19 a pandemic. The first of the three essays in the book, titled “It’s no coincidence,” begins “Let me begin by writing of the eve” and chronicles events from the day before the Tohoku quake and tsunami, which struck in March 2011, to the end of April. Katasutorofu zenya is the author’s own translation of the original published in French in October 2011.

Translating this now, almost ten years after the disaster, I was surprised to find how much I had forgotten. I never imagined that not only would it prompt me to recall episodes from that period, but that even the feelings—uncertainty, irritation, sadness—of those days, faded over the years, would return. . . . . It strikes me now, nine years later, that what I wrote soon after the disaster could serve as a kind of archive for reliving “that day.”
(From the Afterword of Katasutorofu zenya: Paris de 3/11 wo keiken suru koto)

This ten-year-old chronicle resonated with me enormously because coincidentally, when outlining our project to prospective artists, I had found that most—despite the age gap of over ten years between oldest and youngest (b. 1973 – b. 1984)—immediately began to recount in great depth their experiences of the March 2011 quake, and start comparing that event to the experience of this global pandemic in 2020. We realized how much of what occupied us back then amid aftershocks and water and power shortages, had been forgotten in not even ten years. Having come across a text, at this very point, that had come to signify an “archive” for “reliving” a “previous catastrophe,” I was determined to intentionally confine this exhibition to the status of something conceived under “state of emergency/lockdown,” in order that it become a kind of “reliving archive” one day. Surely rereading our experiences of these days when we had no idea of the way out, when the state of emergency would be lifted, as an “eve,” was the precise mission of an exhibition with by the name of “tomorrow.”

Not being attached to any museum gives this DOMANI exhibition the potential to move back and forth multiple times between real and online presentation. The object of this venture has not been to create a purely online exhibition. Tamura Yuichiro, Kato Tsubasa, Yamauchi Terue, and yang02 have all taken part in DOMANI shows in recent years, and suggested works from the viewpoint of their relationship to works presented at such earlier shows, or as expanding on them. Koganezawa Takehito has taken part in a DOMANI plus exhibition. Yamamoto Atsushi is scheduled to take part in the 2021 DOMANI, and thus will revive his video piece in this online outing for real in a video installation at the museum six months down the line. Europe-based Okumura Yuki, meanwhile, was only able to participate because our limited budget did not have to include the cost of transporting works or artists. All these artists have focused on video expression for their exhibits here, yet they are not actually video artists.

The “viewing route” for this online DOMANI consists of a series of key terms. The curator and technical team hope that viewers will take in the exhibition in this order, as if strolling around a series of galleries, but to experience everything would take over an hour at least, so in the end it may be a case of sampling the show in various ways. The locations used by Yamauchi, who took a work from 2012 and reconfigured it on the theme of breathing—of which the pandemic has undoubtedly heightened our awareness—range from East Asia to the seas of Southeast Asia, while the two videos by Yamamoto that follow, filmed in the old Vietnamese capital of Hue and its surroundings where he studied, throw into relief a “self” adrift at water’s edge. “Freedom of expression” in a Vietnam that still declares itself socialist in turn leads into a performance video by Kato, in which a “boat” is tipped over beneath the national flag, once again in Hue. In his second video, Kato shows a truck driving around the expressway in central Tokyo after the 2011 quake, looping endlessly, which in turn unfolds into the “rotation” of Koganezawa’s soundless record. Next, Okumura’s interview footage, while taking the theme of freedom of expression, exposes the balance of power between private and public, the one in front of the camera and behind it; while Tamura highlights the structure of filming/photography = “technology (ars)” via the non-human agent of a monkey.

Positioning “technology” in the form of an old industrial sewing machine at the heart of his practice is guest artist Aoyama Satoru. Aoyama is not an Agency for Cultural Affairs overseas study alumnus, but did receive his art education in Britain and the US and could be described as typical of the artists featured in this exhibition, whose activities are predicated on moving around and presenting work internationally. The Everyday Art Market project/site launched by Aoyama on April 4 as COVID-19 took hold is filled with “reliving-archive” potential and approach. Aoyama’s production itself consists of tangible, “touchable” pieces of machine embroidery on topical themes, but he circulates them in a way that maintains social distancing by selling them online, and posting them out to purchasers. His contribution to this exhibition is a conceptual piece created without any face-to-face processes, in which he requests photos and video of his works in the living spaces of those who purchase them.

The last offering in the show, Teleconference for Posthumanism by media artist yang02, which with its use of live-streaming takes a somewhat different tack to the other artists, gently mimics the perils of communication via teleconferencing that has suddenly become routine as people stay at home.

By the time this exhibition begins, we will have returned, lockdown lifted, to streets slowly by surely acquiring fragile layers of normality, and memories of those almost two months of “non-normality,” once fresh, will no doubt be starting to fade. Yet we are always on the “eve” between two catastrophes—that just passed, and that doubtless to come—and though until the three months of the exhibition are over, we will have no idea on the “eve” of what we are living, we will at least be aware, that the eve is exactly where we are.


*Published in Katasutorofu zenya: Paris de 3/11 wo keiken suru koto (On the eve of catastrophe: experiencing 3/11 in Paris) (Tokyo: Akashi Shoten, 2020).

謝辞 Acknowledgements

本展開催にあたりご協力をいただいた方々に、心より御礼申し上げます(順不同、敬称略)。

We would like to express our deepest gratitude to those who contributed to the realization of this exhibition.

シュウゴアーツ|ShugoArts, Tokyo

タリオンギャラリー|Talion Gallery, Tokyo

Loockギャラリー |Loock Galerie, Berlin

ミサコ&ローゼン|Misako & Rosen, Tokyo

ミヅマアートギャラリー|Mizuma Art Gallery, Tokyo

無人島プロダクション|Mujin-to Production, Tokyo

ユカ・ツルノ・ギャラリー|Yuka Tsuruno Gallery, Tokyo

リン・アート・アソシエーション|rin art association, Gunma

関口涼子|Sekiguchi Ryoko

キム・ウンシル|Kim Eun-sil

松尾美智代|Matsuo Michiyo

エジィ・アジャリ|Edjie Adjari

アンジェリー・チー|Angely Chi

シン・チホ|Sin Ji-ho

イ・キョンジュ|Lee Kyung-joo

早瀬千春|Hayase Chiharu

古倉 優|Furukura Yu

野田智子|Noda Tomoko

森脇 統|Moriwaki Subaru

クレジット Credits

主催:文化庁

キュレイション:林 洋子(文化庁・芸術文化調査官)

制作:アート・ベンチャー・オフィス ショウ

ウェブサイト制作:見増勇介(ym design)、中本真生(UNGLOBAL STUDIO KYOTO)

オープニング映像・広報用ロゴムービー:林 勇気

編集:内田伸一

和文英訳:パメラ・ミキ&カースティン・マカイヴァー(奥村雄樹のテキストを除く)

Organizers: The Agency for Cultural Affairs, Japan

Curator: Hayashi Yoko (Senior researcher/curator, Agency for Cultural Affairs)

Producer: Art Venture Office SHOU

Website: Mimasu Yusuke (ym design), Nakamoto Masaki (Unglobal Studio Kyoto)

Background imagery / logo animation: Hayashi Yuki

Editor: Uchida Shinichi

English translation: Pamela Miki and Kirsten McIvor (except Okumura Yuki's text)

文化庁

文化庁委託事業 「令和2年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」

Supported by the Agency for Cultural Affairs, Government of Japan, fiscal 2020

©2020 Art Venture Office SHOU

SPECIAL TALK